認知行動療法の具体的なやり方と手順

パニック障害の治療は主に薬物療法が中心ですが、合わせて認知行動療法を行えばより効果的と言われています。認知行動療法とはどのような方法で行っていくのかを解説します。

認知行動療法

パニック障害に於けるパニック発作はあまりにも強烈な恐怖を与えるため、一度発作が起こってしまうと条件反射が形成され、また同じ場面に直面した時に同じようなことが起こるのではないかと特定の状況下において恐怖心が固定されます。

これは認識の歪みや偏りであり、これらを改善するために認知行動(訓練)することによって発作の軽減を狙う治療法が認知行動療法となります。

この治療法は暴露療法とも呼ばれています。

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行動療法では実際に恐怖心が高まる場面に直面していき、どのような意識を持てば発作が起こらないのかを考えながら行動します。

認知行動療法の手順①

手順としては、まず発作の起こる場面をノートに記録します。そしていくつかの場面の中で一番恐怖心が弱いものから強いものへと順番に並べていきます。

 

例)

  1. 駅のホームで電車を待つ
  2. エレベーターに乗る
  3. 拘束時間の長い会議に出席する
  4. 車で高速道路を2時間以上運転する
  5. トイレのない特急電車に乗る
  6. 満員のバスに乗る

 

以上のように順番を整理します。

認知行動療法では、実際にその場面に直面しながら発作が起こらないようにするためにはどのような意識を持てば良いのかを考え、不安を取り除き、何度も繰り返し意識を変えていく方法です。

 

認知行動療法の手順②

しかし、最初から不安な場面に向かう事は大変苦痛が伴います。そこで、まずはステップを踏みながら意識を改善していきましょう。

例えば先ほど挙げた例の1番目「駅のホームで電車を待つ」を例にしてみましょう。

まずは下記の様に段階的な行動目標を定め、少しずつ最終目標「駅のホームで電車を待つ」に到達できる様にします。

  1. 駅の改札口まで行ってみる。
  2. 改札を通ってみる。
  3. 駅の階段まで行ってみる。
  4. ホームに立ってみる。
  5. ホームで5分程電車を待ってみる。
  6. ホームで10~15分程電車を待ってみる。

 

認知行動療法のやり方は1日に1つのステップで構いません。徐々に個々のステップをクリアすれば良いですから、焦る必要は全くありません。

2つめのステップがなかなかクリア出来ない場合は1つめのステップへ戻り、行動してみてください。

しかし、この認知行動療法に於いては、この治療法そのものを苦痛に感じる方も少なくありません。その様な場合はイメージから始める行動療法もあります。

 

イメージから始める行動療法

この方法は認知行動療法と同様に恐怖心が高まる場面を弱いものから強いものへと順番に並べていきます。ここでは、冒頭に挙げた例の2番目「エレベーターの乗る」を例にして解説します。

まずソファーなどに横になり心身ともに完全にリラックスした状態になります。

そしてエレベーターへ向かう自分を想像してみましょう。このとき身体が完全にリラックスしていれば多少の恐怖感はあっても動悸などは起こりにくいでしょう。

次にリラックス状態が続いていることを確認しながらエレベーターの前に立ちボタンを押すイメージをしましょう。ここでもリラックス状態が続いている事を確認します。

そしてエレベーターに乗り込みます。このときに恐怖を感じる事なくリラックス状態が続いていることが確認できればイメージを終了します。同じ場面のイメージを3回程繰り返し問題がなければ行動に移してみましょう。

 

認知行動療法をより効果的にするために

認知行動療法・イメージ行動療法、この2つの治療を進めるにあたって意識してほしい点があります。

どちらの治療方法でもステップを1つクリアするたびに「良く出来ました!」と、自分自身を強く褒めてあげることを忘れないで下さい。そして喜びに変えましょう。そうする事であなたは自信を取り戻すことができ、飛躍的に改善のスピードを速めることができます。

褒められて嫌な気分になる人はいません。褒められると良い気分になりませんか?自分を精一杯褒めてあげることで意欲も向上します。

自分の1番近くにいるのは他の誰でもなく自分自身です。いつも自分は自分を見ています。自分自身を味方に付けるのです。それを自信に変えて下さい。

そしていつか自分という存在が最高のパートナーになることを願っています。