パニック障害とパニック発作の違いとは?

パニック障害を疾患している方の多くの人は、「パニック障害とパニック発作の違い」について明確な回答をすることが出来ません。当サイトで繰り返しお伝えしている通り、パニック障害を克服していくために最初に行わなければならない事は「パニック障害を知ること」です。
あなたが疾患しているパニック障害について何も知らないまま漠然と治療(薬物療法など)を続けていても、克服するまでにとても長い期間がかかりますし、何よりも、パニック障害という病気は「自分で克服していく病気」ですから、無知のままでは根本的な改善に結びつくことはありません。
今回解説する「パニック障害とパニック発作の違い」はパニック障害を知る上で基本的な内容であり、これを知る事でパニック障害のメカニズムや改善するための治療法、そして、あなたが行うべき対処法を見つける事ができます。
是非この「違い」についてしっかりと学んでもらい、克服に向けた大きな一歩を踏み出してください。
パニック発作からパニック障害へ
パニック障害とパニック発作の違いは、「パニック障害を引き起こすメカニズム」を理解する必要性があります。
上記の図はこれら2つの関連を表していますが、パニック障害とはパニック発作が引き起こされることで疾患する病気です。ですから、そもそもパニック発作が発生しなければ、パニック障害になる事はありません。
よく誤って認識されがちなのは、「パニック障害を疾患したからパニック発作が出る」と思われがちですが、それはまったく逆であり、パニック発作が出てしまったからパニック障害になるのです。
パニック障害の発症メカニズム
パニック発作からどの様な経緯でパニック障害が引き起こされるのかは、パニック障害の原因で詳しく解説していますが、大まかな流れは以下の通りです。
- 突然パニック発作が起こる
- パニック発作を繰り返す
- 予期不安が起こる
- 回避行動を開始する
- 広場恐怖を併発する
この様にパニック発作が起きてから予期不安、行動回避、広場恐怖などの一連の障害が引き起こされる状態をパニック障害といいます。
パニック障害とパニック発作の違いから分かる対処法
以上の通り、パニック障害が発症される原因がパニック発作にある事を説明させて頂きました。
しかし、これらの違いを理解しただけでは根本的な解決とはなりません。大切な事は、この違いを知って「どのようにパニック障害に対処していくか」という事です。
パニック障害はパニック発作(※パニック発作の症状 参照)が慢性的に引き起こされる事によって、また起きるのではないかという不安(予期不安)が始まり、行動回避や広場恐怖に発展していきますので、単純な対処法としてはパニック発作が起きなくなる状態を作り上げれば良いのです。
もちろん、それは簡単にできる事ではありません。
しかし最終的にはパニック発作に対処できる力を身に付け、発作にとらわれない状態を作る必要があります。その状態へと導く過程として、行動回避や広場恐怖、予期不安をひとつずつ克服していく必要があるのです。