パニック障害にタバコは悪影響だった!今すぐ禁煙しよう!



パニック障害にタバコが悪影響 だということを知っていますか?パニック障害に限らず、健康面全般でもタバコは有害であることを皆さん認識していると思いますが、やはり、タバコを吸う事はパニック障害の発症や悪化を招くことが、様々な研究によって明らかになりつつあります。

結論から先に言ってしまいますが、パニック障害を早期に克服したいのであれば“禁煙”を今すぐにでも始めることです。

その理由についてはこの後で解説していきますが、ここでは、タバコがパニック障害に与える影響がどのようなものかも合わせてお話していきたいと思います。

 

1.パニック障害者には喫煙者が多い

実は、パニック障害者にはタバコを吸う方が沢山いるという調査結果が出ています。これは、パニック障害に限らず、うつ病や全般性不安障害などのメンタルヘルス全般の傾向として言えることです。

喫煙者の方は良く分かっていると思いますが、タバコを吸うことによって非常に心地よい気分になったり、タバコそのものの味を楽しんだりと、非常に沢山の魅力を感じることができます。これは、タバコには不安を軽減させる作用がある為で、効果は一時的ですが、リラックスしたり、ストレスを発散したりすることが可能です。

この様な、一時的な覚醒効果があるからこそタバコを吸い続けてしまうのですが、パニック障害であるから、不安感を消すためにタバコを吸う。その結果、パニック障害者に喫煙者が多いという訳ではありません。

実は、タバコを吸う事がパニック障害を誘発していると言えるのです。

ある研究機関の発表では、タバコを吸う人はタバコを吸わない人と比較して、パニック障害を発症する確率が15倍も高まると報告されています。さらに、パニック障害の特徴的な症状である広場恐怖においても6倍高まることがわかっています。

 

2.なぜタバコを吸うとパニック障害になりやすいのか?

タバコを吸う事そのものがパニック障害の発症の原因となるかどうかについては、未だ十分に解明されていないのが現状ですが、上記で解説した通り、タバコを吸えばパニック障害になる確率が高くなるのは事実です。

パニック障害は脳の病気であることはお分かりだと思いますが、タバコもまた、喫煙することで脳に働きかけ、脳内のホルモンバランスを崩しています。これがパニック障害を悪化させる原因です。

少し難しい話をしますが、

タバコを吸うことで不安感を和らげたり、リラックスできたりするのは、ニコチンによって脳内のセロトニンやドーパミンの分泌を促進するからです。

一見、セロトニンが増えるとパニック障害の改善に効果的なのでは?と思ってしまいがちですが、タバコを吸い続けることによって、外部からニコチンを摂取しないと正常な量のセロトニンが分泌されなくなってしまいます。

その結果、ニコチン切れを起すとイライラしてストレスが溜まったり、不安感が強くなるといった症状が出てきてしまうのです。

パニック障害の原因は強いストレスであったり、不安が増すとパニック症状が強くなる傾向がありますから、こういった点からも、タバコを吸うとパニック障害になりやすい原因のひとつとなっているのではないかと考えられます。

ストレスはパニック障害を発症させる原因

2015.06.15

タバコがパニック障害の原因となるかという問題以上に、タバコを吸うことによる影響は、その仕組み上、パニック障害を悪化させるのは間違いのない事実ですので、早く治したいと願うのであれば、早期に禁煙したいものです。

 

3.タバコには向精神薬の効果を弱める働きがある

パニック障害の治療を進める中で、皆さんは、ソラナックスやコンスタンに代表される抗不安薬やパキシル・ジェイゾロフトなどのSSRIというお薬を服用しているかと思いますが、これらの向精神薬はタバコを吸う事によって血中濃度が下がってしまうということが分かっています

つまり、せっかくパニック障害の症状を和らげるためにお薬を飲んでいるにも関わらず、タバコを吸うことによってお薬の効果が弱まってしまうということなのですね。ですから、パニック障害でタバコを吸う方は、ご自身のためにも是非、禁煙する事をおすすめします。

この事はモーズレイの処方ガイドラインという薬を処方するためのイギリスのガイドブックに記載されているのですが、対象となるお薬の種類については下記の通りです。(一部抜粋となります)

お薬の区分 解説
ベンゾジアゼピン系 ベンゾジアゼピン系のお薬はタバコを吸うことによって、血中濃度が0~50%低下するとされています。代表的なお薬の商品名は以下の通りです。

短時間型(半減期が3~6時間程度)

  • クロチアゼパム(リーゼ)
  • エチゾラム(デパス)
  • フルタゾラム(コレミナール)

 

中間型(半減期が12~20時間程度)

  • ロラゼパム(ワイパックス)
  • アルプラゾラム(コンスタン、ソラナックス)
  • プロマゼパム(レキソタン、セニラン)

 

長時間型(半減期が20~100時間程度)

  • ジアゼパム(セルシン、ホリゾン)
  • クロキサゾラム(セパゾン)
  • フルジアゼパム(エリスパン)
  • クロルジアゼポキシド(コントール、バランス)
  • オキサゾラム(セレナール)
  • メダゼパム(レスミット)
  • メキサゾラム(メレックス)
  • クロラゼプ酸二カリウム(メンドン)

 

超長時間型(半減期が100時間以上)

  • ロフラゼブ酸エチル(メイラックス)
  • フルトプラゼパム(レスタス)
  • プラゼパム(セダプラン)
SSRI  SSRIは抗うつ薬の一種ですが、その中のデプロメール(ルボックス)が対象となります。タバコを吸うことで血中濃度が3分の1低下します。
3環系抗うつ薬 抗うつ薬の一種となります。対象のお薬は下記の通りとなります。

  • トフラニール(イミプラミン)
  • トリプタノール(アミトリプチリン)
  • アナフラニール(クロミプラミン)
  • アモキサン(アモキサピン)・・・ドパミンにも作用
  • ノリトレン(ノルトリプチリン)
  • スルモンチール(トリミプラミン)
  • アンプリット(ロフェプラミン)
  • プロチアデン(ドスレピン)

パニック障害の投薬治療では、SSRIをベースにベンゾジアゼピン系の抗不安薬を合わせて処方するケースが高くなっています。タバコを吸う方で、上記一覧表に現在服用中のお薬がある方は要注意です。禁煙を考えてみましょう。

 

4.パニック障害とタバコの関係まとめ

いかがでしたでしょうか?

タバコがパニック障害に与える影響についてお分かり頂けたのではないかと思います。

タバコは嗜好品として公に認められたものですから、吸ってはいけないものではありません。しかし、中毒性のあるものであり、そういった意味では麻薬と同類です。

また、パニック障害を改善させるという観点から見てもタバコは良い影響を与えません。吸うことで頭がスッキリしたような、とても良い気分になりますが、これは一時の脳の反応であり、少しずつパニック障害を悪化させているのだと思い、出来るだけタバコの本数を減らせるように禁煙グッズなどを効果的に利用しながら努力してみてください。

パニック障害の克服とタバコ。あなたはどちらを選びますか?

実は、私がパニック障害を疾患した当時はタバコを吸っていました。しかし、さすがにパニック発作をはじめとするパニック障害の症状(息苦しさ・吐き気・めまいなど)の中ではタバコを吸うのをなるべく控えました。それでもたまに喫煙してしまいましたが、タバコを吸うと息苦しさや手汗などの症状が出たのを覚えています。

結果的に禁煙できずとも、私はパニック障害を克服することができたわけですが、禁煙さえしていれば、もっと早くパニック障害を克服することができたのかもしれないと振り返ります。

繰り返しますが、タバコはパニック障害にも健康にも良くありません。パニック障害を克服した方でも喫煙をきっかけに再発した例も確認されています。辛いパニック症状から1日でも早く解放されるように、この記事が禁煙の手助けとなれば幸いです。