パニック障害である事を家族にも言えない(秘密)のは危険!
パニック障害を疾患している方の多くは、パニック障害だという事を家族や親しい友人にも言えないという事実がわかっています。
私もパニック障害の経験者として家族にも秘密にしたいという気持ちはよく分かりますし、実際に数年間は家族に言うことができませんでした。秘密にすることはとても苦しいですし、「いつバレるのだろうか…」という日々のストレスも非常に大きいものです。
一般的な感覚として、パニック障害とそれを秘密にする事には何の因果関係もないと思われがちですが、実はこういった「家族や人に打ち明けられない」という状態はパニック障害を克服していく上で大きな問題であり、また、「悩みを人に言えない」ということ自体がパニック障害を疾患する人に多く見られる傾向でもあるのです。
なぜ家族や人に言えない事が問題なのか?”
パニック障害であることを言えない事もそうなのですが、そもそも家族のような身近な存在にも悩みを打ち明かすことができないという事は、相当なストレスを抱えることになります。パニック障害になりやすい人の傾向はやはり自分自身で問題を抱えてしまう性格であったり、人に迷惑をかけまいと悩み事を隠し、自分で解決しようとする傾向があります。
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特にそれが悪いと言っている訳ではありません。パニック障害者になりやすい人というのはいわゆる「いい人」と思われる存在の人が非常に多く、人一倍他人(家族を含む)に気を遣う性格ですので、相談する事に罪悪感を感じている方が多いです。
このような状態は非常に危険で、ストレスを多く溜めこむ原因になります。
パニック障害の原因のひとつはストレスですので、こういったストレスを生み出す要因を排除する事がパニック障害の改善にはかかせませんし、逆の意味では、ストレスを溜めこむ事でパニック障害の改善は遅れると言っても過言ではありません。
家族の協力があってこそパニック障害は改善する
悩みを打ち明けるということはとても勇気のいる事です。その悩みが大きくなればなるほど人に言いづらくなる事でしょう。しかし、何も言わずに内に秘めている事の方がパニック障害の克服には大きな悪影響となります。
すべての人に打ち明ける必要性はありませんが、せめて家族にはあなたがパニック障害であることやあなたが抱えている悩みを打ち明けてみませんか?家族の中でも信頼をおいている人だけでも結構です。母親・父親・妻・夫・兄弟。たったひとりだけでいいのです。
あなたはパニック障害だという事で「迷惑をかけるかもしれない」・「理解してもらえない」と思うかもしれません。しかし、家族という肉親があなたの悩んでいる事を相談されて迷惑に思うでしょうか?人というのは、相談されると嬉しく思うものです。なぜならば、それは信頼の証だからです。もっとも、あなたの身近な存在であれば、喜んで力になってくれるはずです。
当ページを読んで頂いているご家族の方へ
パニック障害者の多くは、先述の通り、自分の気持ちや悩みを内に秘めやすく、そのような性格であるがゆえにストレスも多く抱える傾向があります。パニック障害を克服していく過程では家族の理解が必要であり、家族の協力なくしては克服していく事は難しいです。
本人からパニック障害であると告げられた時、それはとても驚く事かと思いますが、疾患者本人はパニック障害にとても悩み、パニック障害の症状に苦しむ毎日を送っていますので、温かく見守り、一緒に改善する考えを示してあげてください。
パニック障害は自分との闘いではありますが、家族にもサポートできる事が沢山あります。お時間のある時にでも下記リンクより「パニック障害者への接し方」についての記事をご参照ください。